
役員就任に伴う雇用保険の喪失手続きで間違いやすい点
従業員が役員に就任しますと、色々な手続きが生じます。
雇用保険においても、「資格喪失届」を提出する必要があります。
※労働者性を有する役員の場合は喪失しないこともあります。
その際に、実務上で間違いやすい点がありますのでご説明したいと思います。
①離職日等年月日
「資格喪失届」の中で"離職日等年月日"欄があるのですが、
これは役員就任日やその翌日を記載される方がいらっしゃいます。
しかしここに記載するのは役員就任日の前日です。
ではなぜ、そのような間違いをしてしまうのか。
それは社会保険と混同しているからだと思います。
社会保険の資格喪失日は、例えば離職する場合、離職日の翌日となります。
ですから8月20日退職ならば、8月21日が資格喪失日となるのですね。
上記の通り、役員就任に伴う雇用保険喪失の場合、役員就任日の前日となりますのでご注意を
②雇用保険料の控除
これも社会保険と混同されて間違いやすい部分です。
結論から申しますと、雇用保険は離職日等年月日までの分を日割り計算して控除します。
例えば8月21日に役員就任であった場合、8月20日までの分を日割り計算して支払うこととなります。
では社会保険ではどうでしょうか?
社会保険では資格喪失月の保険料は必要ありません。
つまり8月21日に資格喪失した場合、8月分の保険料は必要ないのです。
上記①と②は非常に混同しやすいので、お気を付け下さい。
田坂経営労務事務所
中小企業診断士/社会保険労務士
代表 田坂和彦
12/09/10 |
カテゴリ:人事労務手続き |
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